咲き誇れ。

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滝沢歌舞伎

春の踊りはよーいやさー!

の掛け声で始まるジャニーズ春の風物詩、滝沢歌舞伎。昨年春の公演で10回目を迎え、同夏には初の海外公演となるシンガポール公演が実現しました。ところで、この「よいやさ」という言葉、本来はどんな意味を持つのか知っていますか?

 

よいやさ(恰弥栄)」は、弥栄(イヤサカ)の事です。 弥栄(イヤサカ)とは、 「ますます栄える」「代々栄える」「いよいよ栄える」という 意味で、繁栄を祈る思いが込められた言葉です。

ヨーイヤサー」も同様の意味合いで、 「家が代々(益々)栄える」という意味があります。

 

出典:ブログ「屋台蔵」

http://kameyamagogura.cocolog-nifty.com/blog/2007/11/post_5473.html

私は全く知りませんでした。

 

また、マレーシア出身のエルちゃんに滝沢演舞城の英訳チェックを頼まれたことがあります。そのときに、「東西、東西」にyour attention please!の訳がつけてあり、不思議に思って調べたところその意味するところを初めて知りました。

 

劇場は通常南に向かって建てられているため、「東西」は客席の端から端までの客に対する呼びかけである。口上につきものの「隅から隅まで」とほぼ同義であると考えてよい

出典wikipedia

 

こんな風に、滝沢歌舞伎をきっかけに、自分の住む日本の、それなのに全く知らなかった日本の伝統的な文化や言葉について知る機会が多くありました。

 

それだけでなく、ひとたび場内に入ると、荘厳で厳粛な趣の帝国劇場などとは対照的に、過剰とも思えるような色とりどりの和の飾り、趣向を凝らしたお弁当が振舞われ客席では飲食ができる。日本人ならきっと誰もが、もしかしたら日本人じゃなくても自然と笑顔になるような華やかな「おもてなし」に圧倒されます。

 

日本の文化っていいなと心から思える瞬間です。そんな素敵な思いを、与えてくれたのが滝沢歌舞伎でした。

 

今日はそんな、美しく、伝統的でありかつ先進的な舞台「滝沢歌舞伎」の壮大な歴史をかなり簡単に振り返ってみたいと思います。

 

2006年 滝沢演舞城初演です。この時幸運なことに3列目で観劇することができました。近くで見てもタッキーの女形はとても美しかったことを覚えています。大倉の弁慶がとてもかわいかった。

 

2007年 風間くんがメインキャストとして呼ばれ新たな風が吹くとともに、前年からの女形やその他の演目もさらに洗練されていました。これも個人的な話ですが、花道すぐ横7列目と、上手側7列目で観劇し、この頃には目の前で繰り広げられる美しい和の世界に魅了されていた気がします。

 

2008年 タイトルにloveで命と書いた副題がつけられ、with loveが生まれました。現ふぉ~ゆ~がやった浜松屋が面白く、また大我や安井くん、山亮らの白波五人男がそれはそれはかわいかった。個人的にとても好きな年です。

 

2009年、2010年は観劇できていないのですが、2010年から歌舞伎座の改修の関係で舞台を日生劇場に移し、名前を滝沢歌舞伎とします。屋良くんが参加します。これまでの滝沢演舞城をやるには舞台機構が不足していると感じたタッキーがその分歌舞伎により一層力を入れたことは、その後のこの舞台をより特徴的にするのに大いに役立っているのではと感じます。今では滝沢歌舞伎になくてはならないSnowmanのメンバーもこの年からの参加。子どもの日公演も生まれました。

 

2011年 久しぶりにデビューを控えたキスマイ(現舞祭組のみ)が戻ってきました。震災直後でまだまだ余震が続き、日本全体が自粛ムードの中にいました。その微妙な時期にこの公演をやったタッキーの決断をとても嬉しく感じていました。私はふっかの誕生日に行って、彼らの手前募金に思っていた以上の大金を叩いた覚えがあります。

 

2012年 関西勢が加わり、たくさんの小さいジュニアも投入されて、とても華やかな舞台でした。当時ぐいぐい来ていた関西勢の勢いに後押しされ、活気のある舞台だったと感じています。

 

2013年 舞台が演舞場に戻ります。久しぶりの新橋演舞場にはやはり感じるものがありました。京本親子の共演があったせいか、とても義経の印象が強いです。

 

2014年 鼠小僧の演目が加わり、誰もが目を見張る小判をばらまく演出が生まれました。腹筋太鼓も生まれ、五右衛門、お七、安珍清姫など新しいものとともに、定番となっている演目もよりパワーアップしました。

 

2015年 10周年を迎え、シンガポール公演を見越して滝沢歌舞伎の魅力と日本文化の魅力を圧倒的なスケールで伝えることに重点を置いた、めくるめく素晴らしいステージでした。

 

私は滝沢歌舞伎をきっかけに、ほんの少し歌舞伎というものに興味を持ち、入門本を手に取りました。すると、そこで紹介されていることの大部分は、既に馴染みのものであることが分かったのです。そのおかげで入門書に書かれていることの内容は理解できるだけでなく舞台が目の前にあるかのようにありありと想像できました。

 

たとえば、廻り舞台や花道は私たちにとって当然だと思ってしまうくらいに馴染みのある舞台機構です。けれどもそれは歌舞伎から生まれ、世界に誇るまでとなったものでした。また、歌舞伎入門者が知っておきたい演目として「勧進帳」が挙げられています。特に人気の場面は「安宅の関」だそうです。浜松屋と白波五人男の「知らざあ言って聞かせやしょう」の有名な言葉回しは、歌舞伎ファンは誰でも知っている台詞。そして私が一番と言っていいくらい大好きな滝沢歌舞伎の「お七」のステージは、京鹿子娘道成寺の本物の歌舞伎の舞台をほとんど完璧に再現しています。

 

私は本物の歌舞伎を見たことがありません。でも滝沢歌舞伎で好きなことの多くが、本物の歌舞伎にも共通することだと知って俄然歌舞伎を見たい欲が高まっています。

 

滝沢歌舞伎が10周年を迎え、無事にシンガポール公演を終えたことを心から嬉しく思います。これからも滝沢歌舞伎が日本と海外だけではなく、日本の伝統と私たち現代の日本人の架け橋になってくれることを願っています。そして自分の好きな子たちがそんな価値ある舞台に出演していることを心から誇りに思います。最後に、2016年、11年目の滝沢歌舞伎が大成功を収めることを願ってこのプレゼンテーションを終わりたいと思います。ご清聴ありがとうございました。