咲き誇れ。

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2020年、夏の記録ー #Summer Paradise2020 #Travis Japan ソロ公演を見て。

「大変なことも多いけど、今年の夏があって良かったと思えるように、僕らがしていく」

SummerParadise2020 Travis Japan 宮近海斗の12時公演で宮近くんが話したことだ。新型コロナウィルスの影響で、大きな不安と少なくない不幸が世界中を襲い、皆が多かれ少なかれ我慢を強いられている。そのなかには、人生の選択を、否応なしに迫られる人もいるかもしれない。私もその一人だ。2020年の夏なんて、まるごとなくなってしまったほうがいい、そう思っていた。でも、宮近くんのこの言葉に、必死に生きている2020年の日々を掬ってもらった気がした。こんな日々の、ささいな一日も、Travis Japanと私たちにとって過去と未来を結ぶ大切な一日になる。そして少なくとも、Summer Paradise2020が開催される一日一日は、絶対に失いたくない。

 

先日、のえパラとうみパラをあまりにも正反対で驚いたということを書いた。けれどその驚きはそれで終わらなかった。7人分、見る度に「まだこんな方向性、アプローチがあったのか!」と心底驚かされた。「個性」という言葉は「他人と被らない、違ったことをする」という言葉に言い換えられることがあるけれど、7人の作り上げたものを見ていると、他人がどうかなんて関係なく、自分ととことん向き合って出てきたものこそが個性なのだと改めて気づかされた。事実、ほんの数曲だが7人の中で同じ曲を被ってやるということもあった。でも、その魅せ方は全く違った。まさにUnique Tigerの「敵に目もくれず草原を走り続けようぜ」という歌詞のごとく。私はこの歌詞が大好きなのだ。

のえんちゅの対比は先述した通りだが、松松の真反対さもかなり興味深かった。松倉くんの公演は、7人の中でも一番複雑に凝った構成だったんじゃないかと思う。ストーリー仕立てになっていて、Travis Japanが夢を掴む未来への希望みたいなものが暗に描かれていた。なのに元太の公演(以下げんパラ)は、もしかしたら元太の構成がサマパラトラジャ公演の中で一番の驚きだったんじゃないかと思うくらい、どシンプルどストレート。だってまさかグループごとにブロックを分けるなんて、それでコンサートが成立するんだな!!という、まあ観客誰もが思ったことでしょうけど、笑。それでいてめちゃめちゃ魅せてくるんですよね。過去にお世話になってきた先輩方への感謝とリスペクトに溢れる、まるで雲1つない澄み渡った青空みたいなコンサートだな、というのがげんパラの印象。まつくは意志や言葉や夢やセンスのたくさん詰まったアーティスト寄り。元太はものすごく良い意味で空っぽで、入ってきたものを体全体で最大限に美しく響かせて表現するパフォーマー寄り。Travis Japanの両極端を松松が担っているように感じた。そして松松の歴史をほんの2~3年しか知らない初心者である私にはまだまだ発見の連続なので、2人を比べては、こういう感じなのか!!としきりに興奮していた。

続いてしめしず。しめの公演は、その時間子どもがなかなかのぐずり具合だったので前半は見れず、後半も音だけという状態だったのがとても悔やまれる…。何より星に願いを(Kis-My-Ft2宮玉)をダンス込みで見たかった!けど仕方ない。ただ歌声と、18時公演で読んだお手紙はしっかりと聞いた。しめは、普段はふわふわだし不思議ちゃんであることに疑いの余地は一寸もないんだけど、大事なときにとてもわかりやすく、力強く、欲しい言葉をくれる。今回のお手紙もそうだった。この先何十年も一緒にいたい、絶対にデビューしようという言葉はどこまでも強く、優しかった。Travis Japanに入れてくれてありがとう、とも言っていたけど、そんなの、しめこそがTravis Japanを作り上げて、支えて、続けてくれた人なのにと思わず返したくなった。もちろんそれは他のメンバーにも等しく言えることではあるけれど。そして、Together Nowの歌声は、上手く言えないけど男っぽくて正義って感じで、会場全体に響き渡りそうで、、私はしめのTogether Nowの歌声が一番好きだ。これは単なる好みの問題で、そう言えば私は話してる時の声もしめの声が好きなので、単にそういうフェチなんだな、きっと。

Together Now続きで言うと、閑也の歌声はどこまでも甘いよね。そして上手かった。大変失礼ながらしずにあまり歌が上手い印象がなかったから相当びっくりした。閑也の公演(以下しずパラ)は、不覚にも泣いた。他のトラジャのだれの公演でも泣かなかったんだけど、しずパラはミスヴァ辺りからなぜか泣いて、ラストは大号泣した。8.8からずっと、自分は泣かない、皆を笑顔にするんだと気丈に言ってきたしずが、「泣きたくない」って言いながら涙を流すの、かっこよすぎるでしょ。でもミスヴァの辺りはもらい泣きなんかではもちろんなくて、しずは全体的に滅私奉公ぎみなTravisJapanの中でも一番滅私奉公の人な気がしているので、そんなしずがミスヴァでは自分をガンと推し出して、やりたいことを存分にやってくれているのでは、なんて勝手ながら感じるので、グッとくるものがあるのかもしれない。そして当然ながらものすごくかっこよかった。演出も全曲素晴らしくて、後ろの映像やライティングの妙なのか、TDCではないどこかにまるで閑也とバックJr.が浮いているかのように見えたり、ダンスの動きとシンクロしていたり、詳しいことはわからないけど、全て計算されて作り込まれているんだろうなあ、さすがコレオグラファーの演出だなあと。

最後に宮近くんについて。宮近くんの公演は、公演中ずっとずっと「ありがとう、ありがとう」とうわ言のように心の中で念じていたような気がする。宮近くんのこれでもかという意志がパフォーマンスを通じて伝わってきて、なんだか祈るように見ていた。パフォーマンスの凄さはたぶん語り出したら5万字くらい行くんじゃないかと思うけれど、知識のない私が語ったところで、どんな言葉を用いてもあの圧倒的な凄まじさを陳腐なものに貶めてしまいそうなので止めておく。ただただ、宮近くんがステージの上に居ることに、それを取り囲むTravis Japanのメンバーがいることに、Travis Japanを応援させてくれることに、ありがとう、という月並みな言葉しか浮かんで来なかった。宮近くんは、YouTubeやらテレビやらで話してるときはそうでもないのに、ステージに上がると急に現実味が乏しくなる。ほんとにこの次元に存在してる?って疑問に思うレベルで、TDCの妖精か、はたまた救世主かと思いながらなんだか夢見心地で見ていた。まあ、コナスンジャーでちゃんとぶち壊されて現実に一旦引き戻されるんだけど、その辺の緩急もさすが。でも個人的には大好きな曲であるWhere My Heart Belongs、続くまいったネ、今夜(少年隊)からの怒涛のおしゃれメドレーで、やっぱり宮近くんはTDCの妖精か何かなんだと思い直した。だって足裁きが軽すぎて浮かんでいるようにしか見えない。

Where My Heart Belongsは個人的に以前に歌詞を訳して、そこから連想していたこの曲の歌い手の姿がステージの上の宮近くんの姿に重なったので、うわあと叫んでしまった。自分の好きな人が、こうであってくれたらいいなという願いがあって、それが今まさに叶っているのだと思ったから。さらに歌詞の中のprecious thingという文字をを改めて英辞郎(デジタル辞書)に打ち込んだ時に「虎の子」という訳語が出てきたので五度見ぐらいをしてしまった。虎が子どものことを非常に大事にすることから虎の子=とても大切なものという慣用句的に使われているらしいんだけど、♪The precious things in life~と歌い舞う宮近くんを思い描くと、無理矢理なのはわかってはいても、そこに色々な意味を付随させてしまう。

Travis Japanにとって、2020年8月時点で一番新しいオリジナル曲「GET ALIVE」に、「進化を越えた真価」という歌詞がある。Travis Japanはもはや成長を愉しむ人達ではなく、エンターテイメントのプロフェッショナルなんだというのをまざまざと見せつけられた気がする。とは言いつつも最後に1つだけ彼らの成長について。皆歌が上手くなり過ぎじゃない!?虎者を観に行けていないので途中経過がわからないけれど、少なくとも1年前のサマパラとはまっっったく違うように聴こえた。パフォーマンスを見ている間は息をつく暇も瞬きをする間も与えてもらえず思考停止するんだけど、終わってみると結局、凄いね~がんばったね~かわいいね~と言ってしまうんだよね。

最後に、Travis Japan7人のソロコンサートが終わった今、映像配信でこんなにも素晴らしい7人の公演を見ることができた状況に心から感謝している。正直、配信じゃなかったら7人分観ることは叶わなかっただろう。もちろん、こんな不安な情勢を歓迎したい訳じゃない。でも、こんな中で日常を守るために力を尽くしている全ての人と、映像配信の環境を整えてくれた関係者の方々、スタッフ、演者に「ありがとう、今年の夏があって良かった」と伝えたい気持ちで今はいっぱいなのだ。