咲き誇れ。

この瞬間のキセキを表す言葉はどこにあるのだろう?  ***ジャニヲタ英語部参加者募集中!***

It's my PRIDE, just that is enough for me.

2015年5月3日、中山優馬1stソロコンサート。

末澤誠也という奇跡を目撃した。関西Jr.というもう一つの深い沼から意識的に目を逸らしていた私にとっては、まるで彗星のごとく輝きながら目の前に墜ちてきたかのように。

そのくらい「舞い、恋」は衝撃的だった。その日私は、舞台の上手から見ていた。末澤くんがふらっと舞台の前方に躍り出た。真鳥とリチャを両脇に置いて片足をすっと上げて身体と地面が平行になった時、私はその顔を正面から見る形になった。その瞬間、あ、今凄いものを見てる、この瞬間が自分のジャニーズファン歴的に歴史的な瞬間になる、と直感した。上手で歌う優馬くんに向かって逼迫した表情で訴えかける。こっちに来ようとするのに、無表情に通りすぎていく人達に阻まれてかなわない。

凄いものを見た。めくるめく奇跡だった。凄い、凄いという一つの言葉だけが頭を巡って、呆然としながら曲の終わりを迎えた。

彼の年齢やジャニーズJr.としての歴史など、基本的な情報はなにも知らない。キャラクターも知らない。その後ほんの少しだけ少クラやまいジャニで見かけた末澤くんは、声が高くて、背もステージで見た時のイメージより全然小さくて、ちょっとふわふわした表情で、とにかく舞台上での印象とのギャップが大きかった。

ドッグファイトに彼が出演することが分かった時には、何の迷いもなく観劇の手配を進めている自分がいた。突然の出演、それが主演の屋良くんも驚くほどの異例なことだというのは分かっていた。でも、「あの」末澤くんなら。そう言うこともあるかもしれない、とどこか冷静に申込用紙を書いていたような気がする。

外部の舞台で再び見た末澤くんは、やっぱりその背より大きく大きく見えた。たとえメインキャストではなく真ん中に立つことは少なくても、舞台の端で輝いていた。

そして2016年1月13日。

この日発売した中山優馬ソロコンサートBDの特典映像であるドキュメンタリーには、「舞い、恋」はもちろんのこと、末澤くんの涙が映っていた。目の回りを真っ赤にした泣き顔は、綺麗だった。

冒頭から自分の過去のブログを長々と引用してしまった。この歴史的瞬間から5年の間、私は末澤くんを追っていたわけではない。沼に落ちることはほぼ確信に近かった。だからこそ配信なんてなかった当時、関東に住んでいる自分は絶対に関西にハマりたくなかったので。それでも2020年8月24日、再び末澤誠也の奇跡を目の当たりにする。その日はDREAM IsLANDのAぇ! group単独公演の配信があった。そして、末澤くん26歳の誕生日だったということを配信を見て知った。コロナ禍のISLAND TVでAえ! groupを知り、軽い気持ちで見てみようと遅れて配信を見出した私の目と耳にまず飛び込んできたのは末澤くんの輝くような笑顔と、自分の好みど真ん中の歌声だった。5年前は、歌声はもちろん、話す声さえ聞いたことがなかった。ただ舞台に立って踊る姿を見て好きになった人の歌声が自分が今まで聞いたどんな歌声よりも好きな歌声だったなんてどういう運命だろう。いい大人がちょっと、いやだいぶ気持ち悪いことを思ってしまうほどには好きだった。

そこからさらに3年経った今、東京ドーム東西ALLジャニーズJr.公演で「ヘイ、東京ドーム!!」と叫んでいる末澤くんを見ている。この3年、末澤くんとAぇ! groupを見てきてわかったことがある。それは、8年前も5年前も、あの瞬間は奇跡でも運命でもなかったということだ。間違いなく言えるのは、2023年の東京ドームにおいて末澤くんがジャニーズJr.の中で年齢もジャニーズ歴も最年長であり、その歌唱力と存在感で200人のジャニーズJr.を確実に引っ張る存在であるということだ。そして5万5000人のファンの中心でYoutube再生回数が1000万回を越えたAえ! groupのオリジナル曲『PRIDE』を高らかに歌い上げたということ。この瞬間は奇跡ではない、末澤誠也の歩んできた軌跡の結晶なんだなと思った。そんな末澤くんに過去に出会い好きになっていったことは自分だけに起こった特別な運命なんかではなく、長い間末澤くんが歩みを止めずに想像を絶する努力を積み重ねた結果、誰もが評価する圧倒的な歌唱力と存在感を持ったスーパーアイドルになっていて、自分はただその隙間に落ちただけだったのだ。

それでも末澤くんの29歳のお誕生日に浮かれた勢いで言わせて欲しい。私は末澤くんのルックス、ダンス、そして歌声とその表現と、とにかく全部を最高に好きです。でも26歳からの3年間の末澤くんを見てきて、それより何より好きなところがあることがわかりました。それは、末澤くんの「生き方」です。すっと伸びた芯の向かう先がたとえ壁にぶち当たろうとも、その矛先を納めず進んでいくところ。その一方で常に他人への尊敬と尊重の念が根底にある言動をするところ。他人に優しい反面、自分に厳しく「選んだ未来」に向かって走り続けているところ。そしてジャニーズのアイドルとして生きていく誇りと覚悟。末澤くんは、お仕事を通して度々そんな生き方を見せてくれました。そしてそれらは末澤くんを応援する未来が絶対に信頼できるものであることを確信させてくれました。

おかげで、私は長いジャニーズファン歴の中で今が一番楽しいんじゃないかと3日に一回くらいは思っているほどに楽しんでいます。これからもその『PRIDE』をプライドとして高く掲げ、自分の思うようにどこまでも進んで行って下さい。ファンとしてはその進む道が出来るだけ歩きやすい道であることをこっそりと願うだけです。健康にはくれぐれも気をつけて。

末澤誠也くん、29歳のお誕生日おめでとうございます。